技術資料
冷凍機

汚れ係数(スケール係数)

汚れ係数とは熱交換器の伝熱面の汚れによって生じる熱抵抗のことで、単位はm2・K/kW{m2・h・℃/kcal}で表されます。
冷凍機では、冷水,冷却水,温水,加熱用温水,熱源水,蒸気などの水側で汚れが生じます。
伝熱面への、水あか・スケールの付着、さび・ごみなどの堆積により、熱の伝達が阻害されると冷凍機の性能は悪くなります。
汚れ係数は流体の種類・性質や温度により変化し、汚れ係数が大きいほど冷凍機の効率及び能力が低下します。
冷凍機を選定する際、清水以外の海水や河川水などの汚れ係数を大きく見込む必要のある流体を採用する場合は、冷凍機の能力不足や過負荷のないように、汚れ係数を考慮したうえで適切な冷凍機のサイズを選択して計画します。
万一、計画時に汚れ係数を過少に設定した場合、実運用では、冷凍能力の不足や消費エネルギーの増加による不経済な運転に繋がることがあります。また、汚れ係数を過大に設定した場合には、実運用で冷凍能力が過大となる場合や不必要に機器が大型化する場合があります。汚れ係数は冷凍機の選定・計画・運用において重要なパラメータの一つです。

●汚れ係数と冷凍能力の関係(吸収冷凍機の場合)

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